米国務省「信教の自由」報告書 新疆で項目「侵害悪化」と非難

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は21日、世界各国の「信教の自由」の状況をまとめた2018年版の年次報告書を発表した。報告書は、中国のイスラム教徒少数民族ウイグル族らが住む「新疆(しんきょう)ウイグル自治区」に関する項目を新たに設け、自治区での信教の自由の侵害が悪化していると懸念を表明した。

 報告書によると、2017年4月以降、中国政府は推計で少なくとも80万人、最大で200万人以上のウイグル族などイスラム教徒を拘束した。自治区の収容所では拷問が横行し、死者が出ているとの報告もあると指摘した。

 また、中国国内のキリスト教徒に対する抑圧も激しさを増し、中国当局による地下教会の閉鎖や聖書の焚書、キリスト教信者に対する信仰放棄の強要などが行われているとした。

 ポンペオ国務長官は記者会見で「中国共産党は創立以来、すべての信仰に対して激しい敵意を見せてきた」と述べ、新疆でのウイグル族に対する行為は「明白な残虐行為だ」と非難した。

 一方、報告書は北朝鮮に関し、宗教的理由も含め投獄されている政治犯が8万~12万人にのぼり、遠隔地の政治犯収容所で過酷な処遇を受けていると指摘した。

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