中朝首脳会談

北経済の生殺与奪握る中国

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長にとって中国の習近平国家主席の訪朝は、対米非核化交渉で「後ろ盾」を得る意味にとどまらない。自国経済の生殺与奪の権を握る中国の支持は不可欠であり、制裁に反しない範囲で北朝鮮の生命線をつなぐ経済活動が続いている。

 北朝鮮の対外宣伝サイトは18日、格差社会を描き、カンヌ国際映画祭で最高賞に輝いた韓国映画「パラサイト」を扱った異例の記事を掲載した。映画は「資本主義体制こそ、富む者は富み、貧しい者は貧しくなる希望も未来もない社会だと悟らせる」と主張。北朝鮮は「誰もが平等で、世界の憧れだ」と力説した。

 逆に、北朝鮮住民が韓国映画やドラマを隠れ見て外の世界に憧れるのが現実だ。金氏が昨年、米韓への対話攻勢に出て以来、韓国ドラマなどの取り締まりが説得力を失いつつある。

 ■3億円超の肥料支援

 それに対し、中国は社会主義体制を堅持しながら経済発展に成功した模範だ。習氏は19日の北朝鮮紙への寄稿で、中朝が「外部勢力の侵略」に共闘した歴史を取り上げ、金氏が社会主義体制下で進める経済建設に「断固支持」を表明した。

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