今どきワークスタイル

(8)発達障害 「音」や「光」控え働きやすく

自信がつき活躍

 同社が4社目という二宮さんは、前の職場でイヤホン利用を許可された一方で、電話に出るように指示されるなど、障害が理解されず退職した。就職・退職の合間には、ひきこもりがちになった時期もあった。

 しかし今、二宮さんの机には、3カ月、1年…の皆勤を表彰したカードが飾られ、ゲームのアイテム名の考案や配色作業などをするチームのリーダーも任されている。「今は環境の配慮に加え、無理なこと、つらいことを上司に伝える空気も仕組みも、具体的な助言もあり働きやすい」という。

会社外でもOK

 発達障害による感覚過敏への認識や配慮について、「落ち着いて仕事ができる環境作りに不可欠」と話すのは、高知大学医学部特任教授の高橋秀俊さん(児童青年期精神医学)。発達障害、特にASDの人の7~9割が感覚の問題を抱えているとの研究もある。事務機器や会話など、さまざまな音が混ざり合う通常のオフィス環境は、聴覚過敏の人にとって必要な情報の選別がしづらく、混乱して仕事に支障を来す場合もあるという。

 最近では発達障害を抱える人が静かな場所で仕事できるようにと、サテライトオフィスの開設も進む。

 障害者の雇用支援を行うスタートライン(東京都三鷹市)が運営する「インクルMARUNOUCHI(まるのうち)」(同千代田区)。バリアフリーの静かなオフィスが10区画あり、専門性の高いスタッフも常駐。インクルを利用する「三菱地所プロパティマネジメント」(同)の契約社員でASDの男性(30)は「仕事に集中しやすい」と話す。

 同社の担当者は「本社や大勢の中は苦手で出社できない人もいる。異なる仕事環境を設けておくことで、能力を発揮してもらいやすくなる」と利点を語った。

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