【北京=西見由章】香港で中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の審議が再開される12日、香港政府や立法会(議会)付近には条例改正に反対する若者ら数万人以上が集結し、幹線道路の一部を占拠した。香港メディアが伝えた。
現場には盾や警棒を持った警官隊が出動し、デモ隊と対峙(たいじ)している。民主派団体は市民による立法会の包囲や授業ボイコットを呼びかけ、店舗が休業する動きも出ている。
香港では条例改正によって司法の独立が失われ、高度な自治を認める「一国二制度」が形骸化するとして民主派だけでなく経済界や法曹界などにも反発の声が拡大。9日には103万人(主催者発表)が参加する反対デモが行われ、翌10日未明には参加者の一部と警官隊が衝突した。