ミサイル発射探知、実証へ 政府、警戒衛星の保有検討

 弾道ミサイルと人工衛星を打ち上げるロケットは技術が共通している部分が多い。それを踏まえ、ALOS-3の軌道に合う国内外のロケット発射時にも探知機能を確認する。

 防衛省はこれらの実証研究で得られたデータを蓄積し、飛行体の赤外線特性などをデータベース化することも視野に入れている。米軍は赤外線の特性から北朝鮮が発射した弾道ミサイルの種類を特定するためのデータベースを構築しているとされる。

 ■早期警戒衛星

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射すると米軍の早期警戒衛星が最初に探知する。探知情報は数十秒の間に米本土から在日米軍司令部などを経由し防衛省の中央指揮所に届き、一定の着弾予測地点も割り出される。これをもとに米海軍と海上自衛隊のイージス艦、航空自衛隊の地上レーダーなどがミサイルを探知・追尾し、イージス艦の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)と空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が迎撃態勢に入る。

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