--4月で2年目に入った第3のビール「本麒麟」が好調だ
「成長のドライバーになっている。アサヒビールの『クリアアサヒ』やサントリービールの『金麦』のような、柱になる(主原料が)麦系の第3のビールを商品として欲しかった。麦系はかつて12ブランドを出したが失敗した。過去に学び徹底的に原因分析をした上で、開発マーケティングは『判断基準はお客さま』との思想があるプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)出身の社員が担当した。単なる一商品の成功ではない。社員の意識改革に取り組んできた成果の表れだ」
--今年は主力ブランドの強化を掲げている
「これまでの販売競争の中で、目先のことへの対応に資金や労力を費やしてきた。酒税法改正で令和8(2026)年にはビール類は同じ税率になり、必ず淘汰(とうた)される商品が出る。5年後、10年後に生き残るブランドを育てたい」
--9月に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会では、日本での製造販売権を持つ『ハイネケン』がスポンサーだ
「年初からハイネケンは動きが良く好調だ。欧州のラグビーファンとビールの親和性は高く、消費量も多い。ラグビー観戦の訪日客は長期間滞在されるので、『一番搾り』など日本のビールに触れあう機会もあるだろう。帰国後に母国でも再び日本のビールを飲んでもらうなど、メリットを期待している」