安倍晋三首相は12~14日の日程で、日本の現職首相として約41年ぶりにイランを訪問する。ロウハニ大統領のほか、イラン最高指導者のハメネイ師とも会談する方向だ。核問題をめぐって高まる米国とイランの軍事的緊張の緩和が目的で、安倍首相は10日の自民党役員会で「中東の安定は日本の安定に直結している。先輩たちの築いた友好的な基盤の上に建設的な役割を果たしたい」と述べた。
安倍首相はこれに先立ち、首相官邸でスイスのマウラー大統領兼財務相、イランと敵対するサウジアラビアのアイバーン国務相と相次いで会談した。在イランのスイス大使館は、イランと国交がない米国の利益代表部を担っており、アイバーン氏はサウジアラビアのムハンマド皇太子の側近とされる。安倍首相はイラン訪問への理解と緊張緩和に向けた協力を求めたとみられる。