朝晴れエッセー

父からのメール・6月5日

『震災で亡くなった人や、志半ばで亡くなった人の為(ため)にも、生命ある人は毎日精一杯(せいいっぱい)生きないとあかんでしょ』

頑固で熱血漢だった父とは、ときどき大げんかするけど、私が結婚してからも長電話したり、メールでのやり取りはしょっちゅうでした。

でも、父からの説教じみたメールは、いつも長文なので、後で読も!と、そのときはとりあえず保存したまま、読んでいない…ということも頻繁でした。

そんな父が亡くなってから、もうすぐ1年半になります。あんなに元気で、口うるさかった父にがんが見つかって、アッという間に逝ってしまいました。

孫の大学入試当日の朝に、息を引き取るなんて…。

父らしい配慮だと思いました。おかげで息子は祖父の死を知らずに受験でき、今は第1志望の大学生になれています。

冒頭の文章は、最近心に一番響いた、父からの保存メールです。数々の父からのメールは、私を諭したり、勇気づけたり、思いとどまらせたり…。

父に何か言ってもらいたいときは、受信ボックスにたくさん保存されているメールを読み返してから、いつもひと言、お父さんありがとう、で私の気持ちを落ち着かせます。

何十年か後に、父と再会できたときに、頑張ったね…と言ってもらえるように、毎日私なりに精一杯生きていきたいです。

室井 美由紀 46 主婦 兵庫県西宮市