即位後初めて、天皇、皇后両陛下が臨まれた2日の全国植樹祭では、平成21年以降、上皇さまのご負担軽減のためになくなった式典での天皇の「お言葉」が復活した。今後は他の式典でも、天皇陛下はお言葉を述べられる見通しで、国民が陛下の思いを知る機会が増えそうだ。
植樹祭でのお言葉で陛下は、日本を「世界有数の森林国」とご表現。森林の役割について、木材供給だけでなく「清らかな水、豊かな実りをもたらす大地や海を育み、さらには地球温暖化防止や生物多様性保全にも大切な役割を果たす」とし、ライフワークとして研究している「水」問題や環境問題に関連づけて述べられた。
皇太子時代から、地方行事であいさつする際には、その土地の風土や文化、産業などに言及することが多く、今回も開催地である愛知県が、林業の活性化に取り組んでいることを紹介し「うれしく思います」と述べられた。
式典での天皇のお言葉は、在位中の上皇さまが75歳になられたのを機に、ご負担軽減のためになくなった経緯がある。
お言葉は宮内庁ホームページに掲載される。
宮内庁幹部は「お言葉から、陛下が思われていることを感じ取ってもらえたら」としている。