保育士不足深刻、求人倍率3・49倍 神戸市待機児童減

神戸市が来年4月にJR兵庫駅近くに開設するパーク&ライド型保育所のイメージ(市提供)
神戸市が来年4月にJR兵庫駅近くに開設するパーク&ライド型保育所のイメージ(市提供)

 保育施設の確保にはめどがつきつつあるが、深刻なのは保育士不足だ。保育所定員を1200人拡大しようとすれば、保育士も200人程度増やす必要があるが、市内の保育士の有効求人倍率は今年1月時点で3・49倍まで上昇。市では保育士への補助や仕事のサポート体制を充実させ、人材確保に力を入れている。

 厚生労働省によると、保育士資格の取得者の半数弱は保育所に就職せず、保育所に就職した人も早期に離職する傾向が強い。給料が比較的低い一方、子供を預かる責任は重く、業務量も多いことなどが主な原因という。

 こうした点を踏まえ、神戸市は昨年、新卒保育士に7年間で最大160万円を支給し、5年間は月額8万2千円を上限に家賃も補助するなどの施策を開始。今年からは奨学金返還の支援を始め、家賃補助期間の2年延長も検討している。

 また、業務負担を減らすためにICT(情報通信技術)機器の導入も進めている。市子育て支援部の担当者は「神戸市の補助は全国的にもトップクラス。安心して神戸で保育士として働いてほしい」と訴えている。

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