集団登下校の見守り強化 文科省が対策検討 バス停に警備員

保護者に付き添われ下校するカリタス小学校の児童ら=28日午前、川崎市多摩区(三尾郁恵撮影)
保護者に付き添われ下校するカリタス小学校の児童ら=28日午前、川崎市多摩区(三尾郁恵撮影)

 川崎市多摩区でスクールバスを待つ小学生ら19人が殺傷された事件を受け、集団で登下校する児童生徒の安全確保として、文部科学省が新たな対策の検討に乗り出したことが29日、分かった。各地の教育委員会や関係省庁と連携し、子供が集まる場所での見守り強化や警備員の配置など、予算措置も含めて検討していく。これまで通学路の安全対策は「子供を一人にしない」ことに重点に置いてきたが、大幅な見直しを進める方針だ。

 文科省幹部によると、新たな対策では主に、子供たちが集団でいるときの安全確保について効果的な対策を図る。具体的には(1)保護者や地域ボランティアによる見守り活動の強化(2)駅周辺やバス停など多数の児童生徒が集まる場所への警備員の配置-などについて、学校や地域に求めることを検討する。

 児童生徒の安全対策では平成13年の大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件以降、学校内への不審者侵入の防止策などが強化された。昨年5月に新潟市で下校中の小2女児が殺害された事件が起きると、政府の関係閣僚会議は「登下校防犯プラン」を作成。子供が一人で歩く場所で「見守りの空白地帯が生じている」として、通学路の再点検や人通りの少ない場所の警戒など、主に空白地帯を埋める対策がとられてきた。

 しかし、今回は同プランで安全対策として推奨されているスクールバス通学の乗降場が犯行現場となったことから、人通りの多い場所での安全確保にも重点的な対策を講じる方針だ。

 文科省幹部は「これまでの対策とは逆に『子供が集団でいる場所は気をつけなければいけない』と考える必要がある。そこが狙われれば多くの子供が巻き込まれかねない。早急に検討を進めていく」としている。

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