「令和」の意味 オノマトペ研究者が「聴き解く」

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が4月に実施した合同世論調査によると、新元号「令和」について「良いと思う」が87・0%を占め、「良いと思わない」の6・5%を大きく上回った。これほど多くの国民に支持された背景には、「令和」に込められた意味に加え、言葉の響きとも関係があるのかもしれない。オノマトペ(擬音語、擬態語)研究者で、朝日大学の藤野良孝准教授にレイワをひもといてもらった。

 4月までの「平成」に代わり、5月から「令和」の時代が幕を開けた。安倍晋三首相は新元号の発表に際し、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」との解釈を明らかにしたが、漢字2文字に込められている意味とは別に、「レイワ(令和)」という音の響きからも読み取れる情報がある。

 まず、「音声が脳波に及ぼす影響」をひもといてみたい。女子大学生5人に、あらかじめ録音した「レイワ」と発した女性の声を、小型スピーカーから1分間、10秒おきに1回聴かせ、「FUTEK BrainPro」という簡易型測定器を使い脳波の周波数を測定してみた。

 測定は椅子に座り、目を閉じて身体をリラックスするように指示を出した。この結果、全員が無音のときよりもアルファ波が優勢という傾向が出た。つまり「レイワ」という音の響きは、リラックス効果を与える可能性を示した。

 ここで、音の抑揚に注目する。というのも、例えば食事をした後、「んーおいしい」と発することがあるが、その際「んー」の抑揚の程度から、どれほどおいしかったかを察知できる。言葉の抑揚には、さまざまな有用な情報が含まれているからだ。

 「大正」「昭和」「平成」は音の起伏が少ない「平板型」に分類できる。これに対し「令和」は、菅義偉官房長官は発表時「re」で上げ、「i」から優しく下げる「頭高型」で発音した。

 語尾が同じ「昭和」と「令和」で、聴いた後に微妙な印象の差を感じるのは抑揚の違いがある。もし、菅氏が「令和」を平板型で発音していたら、それがアクセントの基準となり「昭和」との違いはなかったかもしれない。

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