中国の外交担当トップの楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けっち)共産党政治局員が16日、長野県軽井沢町で谷内正太郎国家安全保障局長と会談した。6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた安倍晋三首相と中国の習近平国家主席との日中首脳会談の地ならしが主な目的で、17日は谷内氏と引き続き会談した後、安倍首相と面会する。
習氏は副主席時代の平成21年にも来日しているが、国家主席としては初来日となる。日本政府は首脳の相互往来を定着させる考えで、谷内氏と楊氏は、6月の日中首脳会談に加え、今秋以降の習氏の再来日も調整するとみられる。
日中両政府は昨年来の友好ムードを背景に「両国関係は正常な軌道に戻った」としているが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では中国公船の接続水域航行が常態化するなど課題も多い。