神戸市中央区のJR三ノ宮駅北側で4月下旬、横断歩道の歩行者に神戸市営バスが突っ込み男女2人が死亡した事故で、神戸地検は13日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で、市交通局のバス運転手、大野二巳雄(ふみお)容疑者(64)を起訴した。地検はブレーキとアクセルの踏み間違いが事故原因と判断した。
起訴状によると、大野被告は4月21日午後、JR三ノ宮駅北側の道路で、バスを赤信号で停車させる際に誤ってアクセルを踏み、加速したことに動揺。ブレーキと思い込んでアクセルペダルを踏み続け、横断歩道を歩行中の男女2人を死亡させ、男女4人に重軽傷を負わせたとされる。
捜査関係者によると、大野被告は調べに対しペダルの踏み間違いを認める趣旨の供述をしている。衝突時のバスの速度は最大で時速23キロに達していた。
事故で死亡した那須勇成(ゆうせい)さん(23)の遺族は代理人を通じ「なぜルールを守っていたのに命が奪われたのか、答えの出ない疑問がずっと頭から離れません。原因を究明していただきたい」とコメントした。