米朝の非核化協議が中断し、北朝鮮が短距離ミサイルとみられる飛翔体を発射するなどの挑発を始める中、米高官が続々と訪韓している。国務省のビーガン特別代表が今週、訪韓して米韓作業部会を開いたのに続き、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が今月28日にも訪韓する予定だ。物別れに終わったハノイでの米朝首脳会談後の情勢を分析するとともに、人道支援や制裁緩和ばかりを主張する韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権にクギを刺す狙いがあるとみられる。北朝鮮に対する制裁包囲網で、韓国が中国並みの「穴」とみられている現状に、米国は強い警告を発するもようだ。
■強まる「抜け穴」疑惑
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「制裁解除」を強く求めたハノイ会談で、米国はこれまでの対北制裁が非常に効いていることを確認した。