希少がん、情報見極め適切な治療を 萩原健一さん襲ったGIST

希少がん、情報見極め適切な治療を 萩原健一さん襲ったGIST
希少がん、情報見極め適切な治療を 萩原健一さん襲ったGIST
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 3月に68歳で死去した歌手で俳優の萩原健一さんが患っていたGIST(ジスト)(消化管間質腫瘍)。放送中のNHK大河ドラマ「いだてん」に出演するなど、病気であることを感じさせない活躍を見せていた萩原さんの死に、衝撃を受けたファンは多い。萩原さんを襲ったGISTとはどんな病気なのだろうか。(平沢裕子)

 ◆10万人に1~2人

 GISTは、消化管の粘膜の下に腫瘤(こぶ)状の病変を形成する悪性腫瘍の一種で、「肉腫」と呼ばれるがんだ。7割が胃にでき、他に十二指腸や小腸にできることもある。罹患(りかん)率は年間10万人に1~2人と患者が少ない希少がんで、日本の患者は約1千人。50~60代での発症が多く、萩原さんも60歳ごろに診断され、闘病していたという。

 病変が大きくなっても自覚症状が少なく、腹痛や腫瘍からの出血による下血、貧血などの症状や、健康診断の内視鏡(胃カメラ)検査で腫瘍を指摘され、病気が分かることがある。

 国立がん研究センター東病院・希少がんセンターの内藤陽一医師は「粘膜下腫瘍は良性のものも多いが、GISTのように悪性腫瘍の可能性もある。それだけに、腫瘍を指摘されたら放置せず、必ず確定診断を行い、専門家の判断を仰いでほしい」と話す。

 ◆完全切除で完治も

 確定診断には、腫瘍の組織を顕微鏡で詳しく観察して、細胞や組織の形態やKIT(キット)という特徴的なタンパク質の有無を調べる必要がある。腫瘍組織の採取は、手術か、超音波内視鏡下での穿刺(せんし)生検で行う。