高級外資ホテル、京都の陣 ブランドの勢い衰えず 日本初進出も

 訪日外国人を中心に旺盛な観光需要が続く京都市で、外資系高級ホテルの開業が勢いを増している。大型連休前の4月末には、仏大手のアコーが世界で展開するブランドの1つを日本で初めて開業。来年には2施設目も予定する。京都市内では、市などの後押しもあり今後も外資系高級ホテルの開業ラッシュが続く予定で、既存の国内ホテルも含めた顧客争奪戦が激しくなりそうだ。

 西陣織や和紙を壁紙に使った落ち着いた客室、館内の中庭には竹林がそよぐ…。アコーが京都市東山区に開業した「京都悠洛(ゆら)ホテルMギャラリー」だ。大正時代の華族の邸宅をイメージし、京都らしさをちりばめたという。

 アコーは、100カ国で4800を超えるホテルを展開する世界有数のホテルグループ。「Mギャラリー」は女性を主要ターゲットにした同社のブランドで、欧州や南米など26カ国で展開。日本初進出の地には、外国人客に人気の京都を選んだ。

 100億円超を投じ、144室を整備。1泊1室2万5千円からで、最高級「京スイート」(54平方メートル)は同7万5千~8万円。田中一徳総支配人は「価格は手の届くラグジュアリーにし、若年層も取り込みたい」と話す。

 京都市内では平成26年2月にザ・リッツ・カールトン京都(同市中京区)の開業を契機に、外資系高級ホテルの進出が本格化。マリオット・インターナショナルが運営する翠嵐(すいらん)ラグジュアリーコレクションホテル京都(同市右京区、開業27年3月)、また、フォーシーズンズホテル京都(同市東山区、同28年10月)など世界大手ブランドの開業が続いた。

 今後も、今年11月にはパークハイアット京都(同市東山区)やアマンリゾーツが手がけるアマン京都(同市北区)、また、アコーは来年11月には京都悠洛ホテルの別邸(同市中京区)を開業予定だ。

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