フェリー利用のトラック8万台増、阪神-九州間 運転手負担減

 長距離カーフェリーを使って移動する貨物トラックが増えている。船に乗っている間にドライバーが休憩できる利点があり、働き方改革にあわせて、輸送ルートを海路に切り替える動きが広がっているためだ。阪神-九州間の航路では貨物トラックの利用が年間64万台にのぼっており、5年ほど前から8万台近く増加した。 

 自動車から船舶や鉄道への貨物輸送の転換は「モーダルシフト」と呼ばれる。

 1997年の気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)で、先進国に温室効果ガスの排出削減を義務づける京都議定書が採択されて以降、温暖化対策につながる手法として、知られるようになった。

 そこに近年は、ドライバー不足を背景にした働き方改革の動きが加わり、モーダルシフトを後押し。運送会社がフェリーを率先して利用するようになった。

 今年4月から順次施行された働き方改革関連法では、従業員の残業時間が上限を超過すれば企業に罰則が科されるが、乗船中は運転手の休憩時間に充てられるため、過労や残業超過を防ぐことができる。

 九州運輸局によると、阪神-九州間を運航するフェリーは現在、4社7航路ある。フェリーを利用するトラックは平成22~24年度は年57万台前後で推移していたが、28~29年度は年64万台超に達した。船の更新で、車両積載台数を増やすたびに、利用も増えたという。

 神戸-宮崎間を十数時間で結ぶ宮崎カーフェリー(宮崎市)は、1隻あたり大型トラックを最大130台積めるが、「神戸行きの便は満船の日が多い」(担当者)という。

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