堺市長選に永藤氏擁立へ、大阪維新

 政治資金問題で辞職した堺市の竹山修身(おさみ)前市長(68)の辞職に伴う市長選(26日告示、6月9日投開票)で、大阪維新の会(松井一郎代表)が元大阪府議の永藤英機(ひでき)氏(42)を擁立する方針を固めたことが5日、分かった。複数の維新関係者によると、党幹部から出馬要請を受けた永藤氏はすでに決意を固めており、連休明けの7日にも記者会見を開き、正式に立候補を表明する。

 永藤氏は兵庫県芦屋市出身で大阪府立大卒。経営コンサルタント会社の社長などを経て、平成23年の府議選(堺市堺区選挙区)で初当選した。29年、維新公認で堺市長選に立候補したが、竹山氏に敗北。この時に政界を引退する考えを示しており、今回の市長選には慎重な姿勢を見せていたが、最終的に受け入れた。

 直近2回の市長選では維新候補がいずれも竹山氏に敗北し、堺は「反維新のとりで」とも呼ばれてきたが、4月の大阪府知事・大阪市長のダブル選に完勝した維新は、統一地方選後半戦でも躍進。今回の堺市長選でも早々に候補者擁立の方針を決定していた。

 竹山氏は自らの関係団体の政治資金収支報告書で総額約2億3000万円の記載漏れが発覚し、4月22日に市議会議長に同30日付の辞職願を提出。同26日の市議会臨時議会で辞職が同意されていた。

 同市長選をめぐっては、自民党や共産党なども候補者擁立を模索している。

会員限定記事会員サービス詳細