【日本語メモ】用語や慣用句として使えなくなった言葉 - 産経ニュース

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日本語メモ

用語や慣用句として使えなくなった言葉

 平成最後の統一地方選挙が終わり、夏には令和最初の参議院選挙が予定されています。今年は12年に1度、統一地方選挙と参議院選挙が同じ年に行われる年、えとにちなんで「亥年の選挙イヤー」ですので、選挙カーの姿を見る機会も多いことでしょう。

(1)英国の選挙では、ウグイス嬢は存在しない。

 「ウグイス嬢」は、俗に野球場や劇場での場内放送をする女性、または、選挙カーに乗り込み、候補者の名前を連呼する女性運動員のことを指します。しかし、近年は新聞紙面上で使われることはほぼありません。性差別的な表現の一種と捉えられているからです。法律上では「車上等運動員」と表記します。この例文では、「選挙カーの運動員」と書き換えました。競技場で放送する人は「場内アナウンサー」となるでしょうか。

(正解例)英国の選挙では、選挙カーの運動員は存在しない。

(2)ルールを破ったので、軽くお灸をすえる。

 「お灸をすえる」は本来「灸で治療する行為」を指しますが、「きつく注意したり罰を加えたりしてこらしめる」(大辞泉)の意味もあります。しかし、今では、鍼灸師などの団体からの申し入れをふまえ、本来の意味以外では使われなくなりました。現代風に言えば「ペナルティーを与える」という表現が合っているかもしれません。

(正解例)ルールを破ったので、軽く懲らしめる。

(3)最初から他力本願では、物事はうまくいかない。

 「他力本願」は元々、浄土教の言葉です。「自らの修行の功徳によって悟りを得るのでなく、阿弥陀仏の本願によって救済されること」(大辞泉)となっています。よって、「他人がしてくれることに期待をかけること」の用法は誤用が定着したもので、紙面上ではこの表現は避けるようにしています。

(正解例)最初から人任せでは、物事はうまくいかない。

(4)防犯カメラに犯行時の様子が映っていた。

 「写る」は簡単にいえば、ビデオやカメラの被写体になる場合に使います。画像として記録するの意を意識します。「映る」は映写・反映・再生に関する表現にあてはまります。「写」「映」は使い分けが難しいです。産経では、他社と一線を画し、「映像が映る」は「流される」「再生する」、「映像に写る」は「記録される」の意味合いを強くとって、防犯カメラの場合は記録として写ると解釈しています。

(正解例)防犯カメラに犯行時の様子が写っていた。