新資格の取得者まだわずか、ブローカー対策も途上 改正入管法施行1カ月

 技能実習生を最も多く受け入れているベトナムと2位の中国のほか、タイとインドネシアとはまだ未締結。「趣旨には合意しているが、実際の条文の作り込みに時間がかかっている」(入管庁幹部)という。協定がなくても受け入れ自体ができないわけではないが、受け入れ国で技能試験を実施できないなどの制限がつく。

 「他国との人材獲得競争の面もあることを政府は分かっているのだろうか」。東京で行われた外食業の技能試験会場前で、合格予定者向けに「受け入れ紹介します」と営業活動を行った新潟県内の人材紹介会社スタッフの男性は、いらだちを隠せない様子で語った。

 入管庁幹部は「そろり、そろりといった出だしになっているが、日本を選んでくれた外国人労働者を社会全体で見守るような支援体制の構築は新制度の土台。適切に進めていきたい」と話した。

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