関西でスポーツを通じた観光振興の取り組みが加速している。「大阪・関西をスポーツのシリコンバレーに」を合言葉に設立された「大阪・関西スポーツツーリズム&MICE(マイス)推進協議会」は世界野球ソフトボール連盟の総会を誘致。アジア初開催となる会合は11月に堺市内のホテルで開かれる。
■訪日客をスポーツに
スポーツ界では今年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に始まり、来年の東京五輪・パラリンピック、再来年の関西ワールドマスターズゲームズ(WMG)まで立て続けに世界的なスポーツイベントが国内で開かれる期間を「ゴールデン・スポーツイヤーズ」と名付け、振興にやっきになっている。ただ、関西ではこの3年にとどまらない。2025年の大阪・関西万博と、前年の開業を目指して誘致を進めている統合型リゾート施設(IR)の存在があるからだ。
観光業界も熱視線を送るひとつ。では、インバウンド(訪日外国人客)を中心とした来阪の観光客と関西のスポーツをどう結びつけるか。「スポーツは人をつなげる素晴らしいコンテンツ。他業種への広がりも大きい」と話す大阪観光局の溝畑宏局長は「見る」「する」「MICE」-に分けて振興策を提言する。