ビジネスの裏側

画期的インフル薬の誤算 ゾフルーザに変異ウイルス

 セミナーでは、国立感染症研究所が公表した、ゾフルーザ未投与にもかかわらず変異ウイルスが見つかった3事例について取り上げられた。「兄弟間で人から人への感染が疑われる」という報告もあった。

 「驚くべき内容だ」。三鴨教授はこうもらし、「ゾフルーザは確かに抗ウイルス力に優れているが、想定以上に使われすぎた」と指摘した。これには前例がある。米国で1967年に発売されたインフル治療薬「アマンタジン」の耐性株が、2005年以降に世界中で流行。現在は一般的に抗インフル薬として推奨されていない。耐性株の拡大は使用量との関連を指摘する声もあり、三鴨教授は「ゾフルーザの変異株が高い確率で出た以上、使用制限について考えるのは当然」と強調する。

「塩野義の使命」

 ゾフルーザは昨秋から3月までタミフルの約1・2倍となる約528万人分を医療機関に販売。使用が制限されれば、シェア拡大を狙う塩野義にとっては、大きな誤算となる。