ビジネスの裏側

画期的インフル薬の誤算 ゾフルーザに変異ウイルス

 同学会は平成23年にまとめたインフル治療薬の使用指針を今年秋までに改訂し、ゾフルーザの使用基準に関する提言もまとめる方針。委員の中には「使用制限は性急」と考える医師もいるが、三鴨教授は「全国の医療機関や医師に対して、慎重な使用を訴えるべきだ」と話す。

 4日から6日にかけ、名古屋国際会議場(名古屋市)で同学会の総会が行われ、ゾフルーザをテーマにした緊急セミナーも開かれた。登壇した「けいゆう病院」(横浜市)の菅谷憲夫医師も「重症患者や他の薬剤に耐性のあるウイルスの流行時には有効だが、軽症の外来患者に単独で使うべきではない」とした。

 発売前に塩野義が行った小児を対象にした治験(臨床試験)結果を問題視するからだ。国内の12歳未満の小児77人のゾフルーザ投与前後の塩基配列解析を行ったところ、投与後に18人から変異ウイルスが出現、確率は23・4%だった。インフル治療薬を投与された患者には一定割合で変異ウイルスが現れるとされるが、「タミフルなど他の薬と比べても非常に高い数値」(菅谷医師)という。