令和に寄せて

麗しき大和の国柄を守れ 櫻井よしこ・国家問題研究所理事長

 「民主主義を採用したのは、明治大帝の思召しである。(中略)『(民主主義を体現する)五箇条御誓文』を発して、それがもとになって明治憲法ができた。民主主義というものは決して輸入のものではないということを示す必要が大いにあった」

 政府や国民が涙をのんで日本の国柄とは言えない米国製憲法を受け入れたのは皇室と国柄を守るためだった。にもかかわらず、国民が日本の国柄を忘れるのは本末転倒だというお気持ちであろう。占領下でこの重要な詔勅を出された昭和天皇は立派な帝王学を身につけていらした方だ。 

 昭和天皇はどのように帝王学を学ばれたのか。東宮御学問所には全分野にわたる碩学(せきがく)が集められ、白鳥庫吉(くらきち)博士が教務全般の主任を務めた。皇統の継承者にとって不可欠の学問である歴史は、白鳥博士が7年間一人で受け持ち、国史、東洋史、西洋史のうち、国史と東洋史の教科書は博士自ら執筆した。『昭和天皇の教科書 国史』がそれで、見事な歴史書である。優れた教育、深い歴史観を身につけられた昭和天皇にして、初めて日本はあの敗戦を乗り切れた。

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