背が伸び、たくましさも増した。それでもまだ15歳。平成に「怪物」として卓球界に現れた張本智和(木下グループ)は「来年の東京五輪までは水谷(隼)さんがいて、次に自分がいる。その後は『日本卓球界といえば張本』と言われるようにしたい」と新たな時代の顔を担うつもりだ。
最年少記録を次々と塗り替えてきた。13歳で世界選手権個人戦男子シングルスで8強入りし、14歳では全日本選手権優勝。そして昨年末にはワールドツアー上位選手によるグランドファイナルを15歳で制した。
だが、4月28日まで行われた世界選手権個人戦では最年少メダル獲得を期待されたものの、4回戦で敗退。その直後には号泣もしたが、気持ちを切り替えて先をにらむ。
「卓球が、野球やサッカーのようにもっと注目されるスポーツになってほしい」。その願いをかなえるためにも、年齢の枠を超えた強さを目指す。(岡野祐己)