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ステルスを超える技術 トレンドは「マッハ5以上」 

【軍事ワールド】ステルスを超える技術 トレンドは「マッハ5以上」 
【軍事ワールド】ステルスを超える技術 トレンドは「マッハ5以上」 
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 ステルスを超える技術を-。世界各国の航空軍事関係者が目指しているのが、レーダーに映らないステルス機を凌駕する、新たなタイプの飛翔兵器だ。米外交専門誌は、マッハ5(音速の5倍)以上の極超音速、いわゆるハイパーソニックが各国の最新のトレンドだと指摘する。すでに最先端をいく米国では、レーダーに探知されるリスクを速さでカバーする最新機が開発されている。(岡田敏彦)

もうひとつの道

 米国のF-117ナイトホークにF-22ラプター、そしてF-35ライトニング2と続く米国製ステルスを筆頭に、中国では殲20や殲31、ロシアでもSu-57と、軍事大国でステルス機が続々と開発されている。レーダー波の反射を防ぐ外形と特殊な塗料の導入、そうして出来上がった異形の機体を飛ばす操縦系の電子制御などがステルス技術の核だ。

 だが最強のステルス機といわれるF-22でも初飛行(試作機)から29年が経過し、この間に多くの「対ステルス技術」が模索されてきた。レーダーにUHF波を用いたり、あるいは高速飛行時に機体表面に生じる大気との摩擦熱や空力加熱を赤外線で探知するといった手法などだ。裏返せば、それだけステルス機の「レーダーに映らない」という性能が脅威なのだ。

 レーダーに映らなければ、領空に侵入する機体に気づくこともできず、地対空ミサイルで撃墜することも不可能で、国の上空が丸裸になってしまう。だが、その効果はステルス技術でしか得られないのだろうか。その問いに対する選択肢のひとつが「速さ」だ。

露中の模索

 ロシアは2018年12月、大陸間弾道弾(ICBM)SS-19の弾頭部に極超音速飛翔体を搭載した新型ミサイル「アバンガルド」の発射実験を行った。従来のICBMは文字通り弾道軌道を描くため、日米の艦船の搭載するイージスシステムや地上配備型のイージス・アショアによる迎撃が可能だった。