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皇太子さまと秋篠宮さまを中心とした公務の分担が代替わりに間に合わず、難題として重くのしかかっている。地方訪問を伴う行事は宮内庁が整理し、公表したが、それぞれのお住まいで行われるものは大半が宙に浮いたままだ。近い将来、女性皇族を含めた皇室全体での公務の見直しが避けられない状況となっている。
「試行錯誤しながらやっていかなければいけない面も多い」。宮内庁の山本信一郎長官は、4月25日の代替わり前最後の定例会見で、公務の分担が先送りになっていることへのじくじたる思いを吐露した。
皇太子さまは天皇に即位して迎える10連休明けに、国事行為に関連する春の叙勲行事、国賓で来日するトランプ米大統領のご接遇と続く。秋篠宮さまと隔年で担ってきた「こどもの日」にちなむ施設訪問も、今年から毎年受け持たれることが決まっている。
一方、これまでお住まいの東宮御所で行われてきた恒例行事として、5月には青年海外協力隊の派遣隊員や、研修で日本に滞在中の米政府職員との面会などがあるが、これらは秋篠宮さまが引き継がれる見込みだ。
皇太子さまを支える側近は「皇太子さまは天皇陛下の公務を継承されることで手いっぱいだろう」と指摘。さらに、秋篠宮さまに近い関係者も「より一層多忙となり、活動の柔軟性が狭まることを危惧されている」と訴える。
受け入れ準備など訪問先への影響が大きい地方での行事は、陛下、皇太子さま、秋篠宮さまの三方のご出席分を宮内庁が行事の性格なども踏まえて振り分け、1月末に公表した。
皇太子さまは、陛下が毎年臨まれてきた全国植樹祭、国民体育大会、全国豊かな海づくり大会に、これまで出席してきた国民文化祭を加えた4行事をご担当。東京都内で隔年か5年ごとに行われる、皇太子さまゆかりの3行事にも顔を出される。