東京海上日動、納期遅れなどを補償 人手不足で高まるリスク

 東京海上日動火災保険は、中小規模の製造業が納期遅れや不良品を納品したことなどで取引先から受ける賠償請求を補償する保険商品を7月から販売する。人手不足などを背景に、中小企業による不良品や納期の遅れが発生しやすくなっているためで、賠償請求の支払いに備える保険の提供でニーズに応える。

 想定される事故例は、工場の火災など不測の事態で取引先への納品が遅れた場合や、取引先が求めた機能を納品物が満たさなかった場合、納品した印刷物のミスで取引先の商品の出荷が遅れた場合などだ。これらの事故により、取引先に生じた費用など経済的な損害についての賠償請求を補償する。

 新たな保険は製品の不具合が原因で発生した対人や対物事故を補償する「生産物賠償責任(PL)保険」の特約として販売する。これまでのPL保険では、納品遅れなどで取引先が被る経済的損害の賠償請求までは補償されていなかった。

 中小企業は人手不足にさらされているうえ、取引先からは技術の高度化やコスト削減も求められている。各社は経営努力を重ねて対応しているが、それでも納期の遅れや不良品が発生するリスクは大きくなっており、賠償請求に対応した保険を求める声が高まっているという。

 東京海上日動が想定する主要な利用者は、年間売上高1億円規模の製造業。1事故当たりの支払保険金額の限度額は1千万円で、支払いを請求する際の自己負担金となる免責金額は10万円となる。

 月額保険料は年間売上高1億円の中小企業の場合、金属製品製造業で3560円、食品製造業で650円、印刷業で430円。今後のニーズなどを見ながら、支払限度額の引き上げなども検討する。

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