「スペインのトランプ」旋風 極右VOX党首、カタルーニャ独立派を敵視

 【マドリード=三井美奈】スペイン総選挙で下院に初進出した極右「ボックス」(VOX)のサンティアゴ・アバスカル党首(43)は、カタルーニャ自治州の独立運動を「国家の裏切り者」と敵視し、保守派の支持を集めた。自国第一を訴え、「スペインのトランプ」と呼ばれる。

 アバスカル氏は28日夜、勝利宣言したサンチェス首相への「レジスタンス(抵抗)を続ける」と訴え、支持者の喝采を浴びた。

 アバスカル氏は、バスク自治州の元州議会議員。中道右派「国民党」の地方議員だった父はバスク分離独立派テロの標的となり、実家の商店に火炎瓶が投げ込まれた経験を持つ。アバスカル氏も国民党員だったが、「分離主義への対応が甘い」と抗議して脱退し、VOXに参加。護身用に拳銃を持ち歩いていることを公言してきた。

 保守的なキリスト教徒で、同性結婚の合法化に反対する。15世紀にキリスト教徒がイベリア半島からイスラム教徒を放逐した「レコンキスタ(再征服)」をたたえ、「強国復活」が持論。不法移民の強制送還、「イスラム原理主義」のモスク閉鎖を主張する。スペインではフランコ総統が1975年に死去するまで36年間右派独裁が続き、78年の民主化後、有力な極右政党は存在しなかった。

会員限定記事会員サービス詳細