朝晴れエッセー

新時代の「和」・4月27日

30年前、元号が「平成」に決まったとのテレビ報道を目にしたとき、思わず私の頬がゆるんでしまいました。時代は昭和から平成へと変わる。妻の名前は「和子」で私が「成民」。そうだ!わが家でも和子中心の時代から成民中心の時代に突入するんだ、と。

私たち夫婦はその時結婚7年目、3人の子宝に恵まれた後も互いに名前で呼び合い、周りからは仲良し夫婦とおだてられ、自分たちもそう思っていました。しっかり者の妻にひそかに引け目を感じていた私でしたが、その時をきっかけに一家の頼もしい大黒柱になろうと意識し始めたのです。思い切って妻に頭を下げて頼みました、「おれのことを旦那様(だんなさま)と呼んでくれ」と。意外にすんなりと受け入れてくれた妻はそれ以来いつでも私を「旦那様」と呼んでくれております。

その妻と和して歩んできた平成の30年間、決して平坦(へいたん)ではなかった日々を重ねて、今では子供7人のうち5人が生涯の伴侶(はんりょ)を得、孫が8人、総勢22人の大家族となりました。この度、新元号が「令和(れいわ)」に決まったとのニュースを見て妻が喜びのひと言、「また私の時代が来る!」。

ジイさんバアさんになってまだ主導権争いをするというのも夫婦関係が新鮮な証拠と思えば、それもまた良し。でも、やはり子供たち夫婦があこがれるような和気藹々(あいあい)の夫婦が一番だよね、和ちゃん!

南郷成民 63 会社員 盛岡市