朝晴れエッセー

さくら公園・4月24日

先日、通勤中に良い公園を見つけた。一部は建物の陰に隠れているが、その向こうで桜の枝が柔らかに揺れている。今季最後の花見はここにしよう、と心に決めた。

実はその1週間ほど前にも、都内の花見イベントに出かけた。しかし、屋台グルメに目移りし、人混みに翻弄されながらだったので、あまり桜を見ていなかったことに気付いた。純粋に桜だけを愛(め)でる花見をしようと思い立ち、スマートフォンの地図アプリなどで近場の公園を探していたのだ。

私は身体に障害があり時短勤務をしているため、平日の午後4時ごろ、その公園を訪れた。穏やかに晴れて暖かい、絶好の花見日和だった。石垣に取り付けられた板には、「さくら公園」と彫ってある。足を踏み入れると、園内を小道が貫いており、その両脇に桜並木が続いている。滑り台やシーソーもあって、春休み中の小学生たちが楽しそうに遊んでいた。

ベンチに腰かけ、ゆっくりと桜を眺める。淡いピンク色の花が枝を埋めている様子は、毎年見ても飽きない美しさだ。ふいに、強い風が吹いた。日光を透かした花びらが儚(はかな)げに散り、地面に水玉模様を作る。桜の季節も終わりなのだ、と切なくなったが、今年は思う存分見ることができた。

生きていると楽しいことばかりではないが、青空に向かって大きく枝を伸ばし、花を咲かせている桜を見ると、元気をもらえる。来年もきっと、「さくら公園」の桜を見に行こう。

増田 夏希 19 会社員 茨城県古河市