天才を育てた師匠 杉本昌隆八段(3)修行時代に大阪で一人暮らし

天才を育てた師匠 杉本昌隆八段(3)修行時代に大阪で一人暮らし
天才を育てた師匠 杉本昌隆八段(3)修行時代に大阪で一人暮らし
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  将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)の師匠、杉本昌隆八段(50)への独占インタビューの3回目。杉本八段自身の子供のころ、師匠との関係に迫ります。(聞き手・中島高幸)

 --ご自身が将棋を始めたのはいつですか

 杉本 小学2年生ですね。将棋は子供の遊びとして定着していました。縁台将棋もかろうじて残っていました。道で将棋を指しているのを見かけ、飛び入りしたこともありました。

 --当時の将棋界はどんな方が活躍していましたか

 杉本 中原誠十六世名人、米長邦雄永世棋聖、内藤國雄九段が活躍していたころです。個人情報がかなり緩い時代で、将棋雑誌に棋士の住所が載っていました。年賀状を出しました。返事が来たこともあるのです。内藤九段と谷川浩司九段は年賀状に一言添えてくださっていました。私は「10歳で初段です」と書いた気がするんですけど、内藤九段は「10歳で初段はすごいですね。頑張ってください」と書いてくださって。いまだに宝物です。

 --プロになりたいと思ったのはいつごろですか

 杉本 小学4年ぐらいでプロになりたいと思い、12歳になる直前に(プロ棋士養成機関の)奨励会に入りました。

 --そして板谷進九段に弟子入りされた

 杉本 奨励会に入るまで、師匠とその父の四郎九段が教えていた教室に通っていました。大人ばかりで、たばこの煙がもうもうとして子供が行きにくい雰囲気でした。

 --進九段はどんな方でしたか

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