外郭団体資料取り違え、厚労省も放置 介護保険料ミス200億円

 平成31年度分の介護保険料で約200億円の徴収不足の恐れがある問題で、厚生労働省は22日、計算ミスをした外郭団体の「資料の取り違え」が原因であることを明らかにし、再発防止策を公表した。報告を受けた厚労省側が影響を認識せず約2カ月放置していたことも判明。組織として情報共有しなかったことも影響の拡大を招いたという。

 40歳以上の会社員らが納める介護保険料は、各健康保険組合が徴収を代行。各組合は厚労省の外郭団体「社会保険診療報酬支払基金」が算出した係数に基づき、納付額を算定する。

 31年度分は30年12月に係数を算出した。29年度の被保険者数の値を用いる必要があったにもかかわらず、支払基金の担当者が資料を取り違え、31年度の数値を用いたことで、1人当たりの納付金額が低く設定された。

 支払基金から厚労省にミスの連絡があったのは1月23日。計算ミスがあったことを省内で情報共有せず、上司も担当者任せにしていた。厚労省は3月6日に確定した数値を把握し、29日に健保組合に対し、係数の誤りと今後の対応策について事務連絡を出した。

 再発防止策として、厚労省と支払基金で定期的な会合を持つことなどが挙げられた。計算ミスによる徴収不足は猶予制度も利用できるが、健保組合が準備金を取り崩すなどして納付するよう求めている。

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