朝鮮半島を読む

襲撃事件は北朝鮮崩壊の予兆か

 この頃、「体制崩壊間近」と予測する北朝鮮専門家も少なくなかった。96年3月16日付の産経新聞夕刊は、在韓米軍司令官が米下院・国家安全保障歳出小委員会で、北朝鮮崩壊は「『もし』という仮定の問題ではなく、『いつ』という時間の問題になってきている-との見方を示した」と報じていた。

 さて「苦難の行軍」から20年ほどたつが、北朝鮮の独裁体制は続いている。相変わらず米国を相手に「瀬戸際外交」を続けている。金氏一族の3代目、金正恩氏が率いる体制は今のところ盤石にみえる。

 大方の予想に反し、体制が崩壊せずに持ちこたえられた要因の一つには、中国をはじめ韓国の金大中、盧武鉉両政権下で行われた対北支援もあるだろう。

◇襲撃事件で奪われた情報とは?

 今回の大使館襲撃はいよいよ体制崩壊に向けた予兆なのだろうか。大使館襲撃の際、館内のコンピューターやUSBメモリー、携帯電話などが持ち去られたとされる。これらに収められていた情報は、体制崩壊につながるインパクトを持った重要な情報なのだろうか。

 「自由朝鮮」はサイト上で、「相互に合意した守秘義務の条件の下で、FBIとの間で非常に潜在的価値のある特定の情報を共有した」と明らかにしたが、情報の詳細については触れていない。

会員限定記事会員サービス詳細