朝晴れエッセー

山は動く・4月11日

息子は中学2年生。1年のときは1カ月しか学校に行っていません。そう、いわゆる不登校でした。ずっと部屋にこもりきりの生活からどうやって外に出てきたのか。中学生でおよそ3%の子が不登校といわれる今、親は何をしてあげられるのか。

あくまでも私の考えです。親は何もできないし何もしません。ただ待って家に居場所を作るだけです。子供とはいえひとりの人間。たとえ親でも彼の人生を変えることなんてできません。それは傲慢です。

不登校になるような子は誰よりも意思を持っていて繊細で感受性が強い子たちです。親が「家にいていいよ」と言いながら心で「早く学校行って」と思っていたら見透かされます。腹をくくるというところです。心の底から、生きていてくれるだけでも十分幸せと感じなければなりません。

長い人生です。いつからでも勉強しようと思えば勉強できるし、学校に行こうと思えば行ける。子供を産んだときの気持ちを忘れてはなりません。生まれてきてくれてありがとう。元気でありさえすれば。そう思ったあのときを忘れてはいけません。

息子は自分の意思で自分のタイミングで学校に戻り始めました。心の底から待ちましょう。必ず山は動きます。人生に無駄な時間はありません。ちょっと周りと時間の使い方が違うだけ。すごく考えて勉強しているのです。尊重してあげましょう。

焦らない焦らない。私は頑張って学校に行く子供たちも、引きこもっている子供たちも大好きです。

吉田 知奈 41 主婦 奈良県香芝市