本物人骨標本、全国14府県に拡大 学校現場に動揺

 一連の発見劇の発端となった鹿児島市の県立鶴丸高校では、平成28年7月に生物講義室の棚を整理していた際に人の頭蓋骨のようなものが見つかった。県警などに鑑定を依頼した結果、約50年前に死亡した女性のものだと判明。事件性はないと判断されたものの、身元特定に至る情報は寄せられず、市が火葬した上で市営墓地に埋葬する措置を取った。

 今年1月に人骨と確認された佐賀西高校も保管の経緯が分からず、県教委と対応を模索中だ。

 一方、香川県の高校のように、所蔵していた人骨標本の箱に「寄贈」と記されるなどし、地元の病院閉鎖に伴って譲り受けていたことが判明するケースもある。

 文科省の担当者は「教材や備品を購入したり寄贈を受けたりするのは、各学校や各教育委員会に任されている。人骨が見つかったとしても問題があるとは考えていないが、事件性がないか、まずは警察に相談してほしい」と呼びかけている。

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