浪速風

「失言桜」散る 粗製乱造の大臣はもういらない

辞任を伝えるため官邸入りする桜田義孝五輪担当相=10日午後、首相官邸(春名中撮影)
辞任を伝えるため官邸入りする桜田義孝五輪担当相=10日午後、首相官邸(春名中撮影)

惜しまれて散る桜は美しいが、この桜は美しくもなければ、惜しくもない。桜田義孝五輪相が、東日本大震災の被災者を傷つける発言をしたとして辞任した。事実上の更迭である。口を開けば失言ばかりだったから、チャックをしておけばよかったのに。あいた口がふさがらない。

▶フリーアナウンサーの梶原しげるさんは「そんな言い方ないだろう」(新潮新書)で「ことばの生活習慣病」と名づけた。なるほど政治家の失言は、自覚症状がなく、気がついたときは手遅れで、政治生命を失いかねない。「糖尿病などとおなじように、日ごろからきちんとチェックする必要がある」

▶どうしてこんな人物を起用したのか。安倍晋三首相の任命責任が問われるが、根本的な問題がある。ある程度の当選回数に達すると適齢期とされ、大臣に押し込むのが派閥のボスの力量になる。政界では「適材適所」は「粗製乱造」と同義なのか。そんな内閣改造はすべきでない。