朝晴れエッセー

時代の流れの中で・4月10日

還暦を過ぎても中学校で国語を教え続けている私の定期テストは、問題用紙はパソコンで作っているものの、解答用紙はワープロ専用機で作っている。情けないことに罫線(けいせん)やマス目を多く必要とする国語の解答用紙をパソコンで作成することができないので、仕方なく押し入れから古い大きなワープロ専用機を取り出してくる。

私たちの世代は、30代の後半にワープロ専用機と出会った。手書きからワープロ専用機に必死になってなんとか移行して、かと思いきや、40を過ぎた頃からあっという間にパソコンが普及してしまった。

30代ではポケベル、40代ではガラケー、50代半ばからスマートフォン。

20代前半までは確かにレコードの時代だったが20代後半からCDの時代になった。

20代まではミッションでサイドブレーキの車が多かったが、30代からはオートマでフットブレーキの車が圧倒的に多くなった。

いつのまにやらカセットテープが消え、ビデオが消え、フィルムが消え、酒屋とか写真屋に続き今、書店やCDショップがどんどん少なくなってきている…。

私たちの世代は青年期、壮年期にさまざまな変化、進化を目の当たりにしてきている。懸命になって時代の流れに遅れまいともがき続けてきたつもりだが、いまだにパソコンを十分に使いこなせない恥ずかしい自分がいて、昭和のワープロ専用機を大切に使っている。

木村 泰崇 61 中学校非常勤講師 滋賀県多賀町