中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区出身で、イギリスに政治亡命したエンヴァー・トフティ氏が6日、福岡市内で講演し、中国国内での臓器移植に関係し「少数民族らが拘束され、(臓器摘出の)犠牲になっている」と指摘した。
同自治区の区都、ウルムチなどで外科医だったトフティ氏は講演で、処刑された囚人から肝臓と腎臓を摘出した経験を明らかにした。「(摘出を)指示された自分は、命じられたことを実行するロボットだった。現在まで、懺悔(ざんげ)を繰り返している」と語った。
また、現在も同自治区の空港で「移植臓器専用」などと表示される通路があることを紹介し「いかに多くの臓器が流通しているか示している」と指摘した。
同自治区をめぐっては、トルコ外務省が2月9日、中国政府が組織的な同化政策を行い、100万人以上のウイグル人が拷問や洗脳を受けていることを「もはや秘密でない」などと非難する報道官声明を出している。
講演会は「中国における臓器移植を考える会」などが主催した。