浪速風

政治家は「綸言汗の如し」を学べ

プロ野球で「世紀の失言」があった。平成元(1989)年の日本シリーズ。開幕から3連勝の近鉄の選手が、インタビューで「シーズンの方がよっぽどしんどかった。相手も強いし」と発言した。「(最下位の)ロッテより弱い」と報道されて奮起した巨人が4連勝し、近鉄は悲願の日本一を逃した。

▶仰木彬監督の心境が、安倍晋三首相はよくわかるのではないか。新元号の「令和」が好感されて政権支持率がアップしたのに、塚田一郎国交副大臣の「忖度(そんたく)」発言が冷水を浴びせた。統一地方選の最中である。発言の撤回と謝罪ではすまず、辞任の意向を表明したが、つまらない失言をしたものだ。

▶野党は安倍政権のおごり、緩みと批判するが、それより与野党を問わず、政治家の質が劣化しているのを感じる。政治は言葉なのに、失言、放言、暴言が多すぎる。「綸言(りんげん)汗の如(ごと)し」「口は禍(わざわい)の門(かど)」を知らないのか。そんな政治家は忘れずに、次の選挙で退場させたい。