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全国でお好み焼き店を展開する「千房ホールディングス(HD)」(大阪市浪速区)の各店で、「ぬかるみ焼」と呼ぶ裏メニューが、40年近くにわたり、受け継がれている。「ぬかるみ焼、ください」と注文すると、1000円以上する「ミックス焼」が850円(税込参考価格)で食べられる。昭和53(1978)年から平成元(1989)年にかけて放送されたラジオ番組「鶴瓶・新野のぬかるみの世界」をきっかけに登場した裏メニューだが、番組終了後も、その名をお好み焼きに刻む。
1404円→850円
大阪市北区の千房・曽根崎支店。お初天神に近い繁華街の一角にあるこの店で、ぬかるみ焼を注文した。厨房(ちゅうぼう)から取り出されたトレーには、エビ、イカ、豚肉の具材がみえる。鉄板の上で焼かれているのは、まさしくミックス焼だ。
コテをふるって焼いてくれたスタッフの若松慎史さん(32)は「だいたい毎日、出ています。1日で10食以上出る日もあります」と話した。ほかのメニューと同じく調理担当者がその場で焼く、プロの技によるふわふわ食感に変わりはない。