新元号

「令和」と決定 菅官房長官が発表

 政府は1日午前、「平成」に代わる新元号を「令和(れいわ)」と決定した。菅義偉(すが・よしひで)官房長官が記者会見で発表した。新元号を記した政令は同日中の天皇陛下による署名・公布後、皇太子さまが新天皇に即位される5月1日午前0時に施行される。皇位継承前の公表は憲政史上初めてで、改元に伴う国民生活への影響を最小限にすることを重視した。645年の「大化」から数えて248番目の元号となる。

 菅氏の記者会見に続き、安倍晋三首相も正午ごろ記者会見し、談話を発表。新元号の意義を自ら国民に説明する異例の対応で臨む。

 天皇一代で元号一つを定める「一世一元」制が確立した明治以降は、天皇崩御に伴い改元した。今回は一代限りの譲位を可能とする皇室典範特例法に基づく。政府は譲位が天皇の政治関与を禁じた憲法に抵触しないよう平成改元時の元号選定手続きを原則踏襲した。

 1日は菅氏の会見に先立ち、政府が各界有識者の懇談会で複数の原案を示し意見を求めた。原案は国文学、漢文学、日本史学、東洋史学の専門家が考案した候補名から絞り込んだ。衆参両院の正副議長に意見を聴き、全閣僚会議を経て臨時閣議で政令を決定した。

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