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御朱印ブームに思うこと 論説委員・山上直子

 ◆起源と歴史

 ところで、御朱印帳とはそもそも何か。ウェブサイトで研究を公開している御朱印研究家の村上哲基さんによると、「起源は江戸時代の『納経帳』にありますが、さらに六十六部の『納経請取状(のうきょううけとりじょう)』にさかのぼることができます」という。

 六十六部とは、全国66カ所の霊場に法華経の書写を1部ずつ納め歩いた修行者のことである。中世に始まり、当初は請取状(証明書)を発給したが、江戸時代には帳面を持参して記帳押印してもらうようになった。それが納経帳だ。写経に限らず、「納め札」を奉納する場合も多かったそうだ。

 やがて西国や四国などの霊場に広がり御朱印へとつながるが、古い納経帳には印のないものも多かったと聞いて驚いた。当初は装飾的なものだったが、しだいに朱印を重視するようになったのではないかという。

 ◆体験を楽しむ

 日本人の多くは無宗教だといわれる。

 統計数理研究所の「日本人の国民性調査」によると、「宗教を信じるか」との問いに、昭和33年には「信じている」と答えた人は35%だったが、平成25年には28%に減少した。「信じていない、関心がない」は65%から72%に増えている。

 興味深いのは、25年の調査でも、「宗教的な心は大切か」という問いには全体の66%が「大切だ」と答え、「大切でない」21%を大きく上回ったことだ。宗教を信じていてもいなくても、宗教心は大切だと思う人が過半数だったのである。

 初詣に行き、クリスマスを祝い、除夜の鐘を聞く日本人…という冷やかしは常套(じょうとう)句だ。神道でも仏教でも、それだけわれわれの生活や風習の中に宗教が息づいているのは確かである。それがなければ日本文化も今のようではなかっただろう。

 御朱印集めも宗教に触れる体験の一つだ。若い人にも関心を持つきっかけになればと思う。節度と心構えを持って、でも難しく考えすぎず、がいい。(やまがみ なおこ)