岐阜・平成地区、30年の万感 再び脚光、改元に寂しさ

「平成」にちなんだ商品が所狭しと並ぶ道の駅「平成」の売店=岐阜県関市
「平成」にちなんだ商品が所狭しと並ぶ道の駅「平成」の売店=岐阜県関市

 30年前の昭和64年1月7日、新元号の発表に伴い、「元号と同じ名前の地」として一躍脚光を浴びた岐阜県関市の平成(へなり)地区。「平成時代のおかげで地域が元気になった」という山あいの小さな集落は、5月1日の改元を前に再び観光客らの注目を集めている。地元住民らは一抹の寂しさを感じつつ、感謝の気持ちとともに平成の30年間を振り返った。(江森梓)

 3月下旬の週末、同地区近くにある道の駅「平成(へいせい)」は、多くの観光客でにぎわっていた。愛知県愛西市から訪れた無職、飯田武久さん(77)は「平成が終わる前に一度ここに来たかった」。名古屋市西区のパート、橋本直美さん(43)は「友達と一緒に『平成』という看板の写真を撮りに来ました」と笑みを浮かべる。

 道の駅「平成」では、改元を前に「平成」とロゴの入った菓子やタオルなどの商品の販売を始めたほか、平成時代にちなんだイベントも開催。4月1日には新元号発表の中継を見守るイベントも予定する。

 管理会社「エコピア平成」によると、昨年11月ごろから観光客が増え始め、今年2~3月には売り上げが前年同期より4~5割増えた。同社の森成孝さん(56)は「もはや、『平成』そのものが特産品になったような感覚」と笑う。

 一方、「平成が終わるのは少し寂しいが、再び地域が盛り上がるのはありがたい」と話すのは、平成地区のある旧武儀(むぎ)町(現関市)の元町長、福田尚雄さん(76)だ。

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