96歳で死去のドナルド・キーンさん 養子の浄瑠璃三味線奏者・誠己さんが悼む

 体調を崩しがちになってからも、日本文学への思いを語っていたという。

 「(割腹自殺した)三島由紀夫さんのことは、最後まで『三島さんは死ぬべきじゃなかった』などと言っていました。作家としては、三島さん、川端康成先生への思いが一番深かったのだと思います」

 晩年は江戸中期の博物学者、平賀源内や、幕末期の浮世絵師、河鍋暁斎(きょうさい)に関心を抱いていた。

 「強い好奇心と高い知性、豊かなユーモア。それなのに偉ぶらず、近くの商店街に買い物かごを提げて通うなど、日本人として生活の何もかもを楽しんでいた。父の人生は幸せだったと思います」

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