WOWOWドラマ「絶叫」24日スタート 原作者・葉真中顕

原作者の葉真中顕は「原作が再解釈され、新しい世界として映像化される。本当に楽しみ」と話す
原作者の葉真中顕は「原作が再解釈され、新しい世界として映像化される。本当に楽しみ」と話す

 ■映像化「貧困が身近な今だから」

 弱者を食い物にする貧困ビジネスの問題などが話題となる中、WOWOWでは24日から、貧困や孤独死、ブラック企業など現代の暗部に切り込んだサスペンスドラマ「絶叫」(日曜午後10時)を放送する。原作は作家、葉真中顕(はまなか・あき)(43)が平成26年に発表した同名小説。ドラマ化の意義について葉真中は「状況はさらに悪化している。今ならこの物語をより身近な問題に感じてもらえる」と語る。

 陽子(尾野真千子)は、母親に愛されない寂しさを抱えながらも、ごく普通の家庭で生きてきたが、借金を抱えた父親の失踪を機に人生が暗転。生活苦から風俗嬢になり、生きるために犯罪に手を染めていく…。

 ささいなきっかけで急速に稀代の悪女へと変貌していく陽子について「僕と一緒で、超就職氷河期に社会人になったロスジェネ世代。同級生のような気持ちを抱いている」という。陽子を演じる尾野については「以前から映像化したら『尾野さんがいいなぁ』と思っていた。理想そのままで、イメージぴったり」とうれしそうだ。

 このタイミングでの映像化を「ちょうど良い」ととらえている。貧困ビジネスなど原作小説のような事件が相次ぐ現在だからこそ「当時よりも身近な問題として視聴者に受け入れられるはず」と確信する。

 実はドラマ版には、原作と少し違う展開が予定されている。「ドラマ版の脚本は素晴らしい出来で、正直、悔しいと思う部分もある」と話し、「原作者というより一人の視聴者として、映像で広がる新しい世界を楽しみにしている」と期待を寄せる。

 4月には、原作小説から派生したともいえる「Blue」(光文社)を刊行。「『絶叫』の登場人物が再登板します。一読していただければ」と話した。(三宅令)

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