発達障害の学生の就職、連携してサポート

 発達障害の学生が最後に直面するのが、就職活動だ。コーディネーターの女性は「大学は学習支援も行うが、最終目標は卒業後、ちゃんと働いて納税者になること。それは本人、保護者、支援者が一番不安に思うことでもある。企業の理解が進み、いろんな就職の選択肢ができればありがたい」と訴える。

■不足する専門スタッフ、全国の大学共通の課題

 こうした課題は全国の大学が共通して抱えており、文部科学省は29年度から、障害のある学生への支援を組織的に行うための「社会で活躍する障害学生支援プラットフォーム形成事業」を実施。西日本では京都大を中心としたグループが選定され、大学と自治体、民間の就労支援事業所が連携を進めてきた。

 グループの中心となる京都大学高等教育アクセシビリティプラットフォームの舩越高樹・特定准教授(障害学生支援)は「大学では専門スタッフが不足しているところもあり、行政や民間の力を借りる仕組みが必要。文部科学省の事業が終了しても持続できるよう、体制を整えたい」と話す。

 連携に重要な役割を果たすのが、京都と大阪で発達障害のある人に特化した就労移行支援事業所を展開する株式会社「エンカレッジ」だ。昨年3月、大学が持つ学生の支援情報を企業につなぐITサービス「ブースターキャリア」を開発。大学は企業に対して学生の個人情報を直接開示することはできないが、学生本人が支援記録を企業に公開することで、強みや配慮事項を的確に伝えられる。リリースから1年たった3月15日現在の登録者は学生・求職者約800人、企業95社、大学・支援機関29事業所という。

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