発達障害の学生の就職、連携してサポート

 龍谷大学を今春卒業予定の男子学生(23)は「自分自身、発達障害で対人関係に難しいところがあり、いくら気を使ってきちんとやっているつもりでも、意思疎通ができていないかもしれない」とこれまでの就職活動を振り返り、「今日のように話しやすい環境で企業の人と対話できると安心できる。働きやすい環境のところに就職できれば」と話した。

■大学での最後の壁、就職活動

 日本学生支援機構が平成29(2017)年度、全国の大学と短大、高専計1170校を対象に行った調査によると、障害のある学生の割合は約3万人(約1%)で、うち約5千人が発達障害(診断書あり)だった。平成22年度卒業の学生の就職率を調べた別の調査では、全体の就職率60・9%に対し、発達障害(診断書あり)の学生は26・6%と、就職しにくい状況が明らかになっている。

 発達障害に悩む、さらに多くの学生が、就職の壁に当たっている可能性は少なくない。調査はいずれも診断書がある学生についての統計だが、関西の私立大で障害学生支援を続けるコーディネーターの女性は「発達障害があっても、診断されていなかったり、自覚がなかったりする学生もたくさんいる」と話す。

 この女性によると、診断書があってもなくても、発達障害のために大学生活や就職で壁に直面する学生は少なくないという。たとえば発達障害の一種である自閉症スペクトラム障害(ASD)の場合、暗黙のルールが伝わらない、会話が一方的、臨機応変な対応や予定の変更が苦手-などの特性があるが、一方で、集中力が高く、学業の成績が良好で、得意な分野で才能を発揮して、スムーズに進学する例もある。だが、大学に入ると自分で決めなければならないことが急に増え、学業や生活、研究室の濃密な人間関係などで悩みを抱えることがある。こうした学生に対応するため、この私立大では、8年前に発達障害の学生を支える専門のコーディネーターを置くようになったという。

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