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【ジャカルタ=吉村英輝】インドネシア初となる地下鉄を含む都市高速鉄道(MRT)が3月末、首都ジャカルタでの開業が予定される。計画は日本が全面支援した。18日、試乗会に参加した。
6両編成の車両がゆっくり止まり、ホームドアが開くと、試乗会参加者が家族らと記念撮影に興じていた。近くに勤務する女性は「とてもきれい。人生初の地下鉄体験でした。町の発展は誇らしい」と満足顔で語っていた。試乗会は12~24日の予定で、大盛況のため1日の参加者数は5万人に倍増された。
全区間15.7キロに13駅あり、片道は30分。日本が計約1200億円の円借款を供与し、車両も日本で新造された。
ジョコ大統領は先月、自らがジャカルタ特別州知事を務めていた時代に30年以上滞っていたMRT建設計画を実現させたと強調。4月17日の大統領選前に開通にこぎ着け、「政治実績」としたい考えだ。
一方、中国が日本と競って2015年に受注した、ジャカルタと西ジャワ州バンドンを結ぶ高速鉄道計画は当初、大統領選のある19年完工を予定したが、遅れて22年にずれ込んでいる。